タクシー運転手がかかりやすい病気とは？今からできる予防を紹介

長時間の運転を続けるタクシー運転手は、運動不足や不規則な生活が原因で健康リスクが高まりがちです。今回は、タクシー運転手が意識しておきたい病気やその予防法を解説します。

タクシー運転手がかかりやすい病気とは？

ここでは、タクシー運転手が特に注意すべき5つの病気を紹介します。

エコノミークラス症候群

食事や水分を摂らず、狭い運転席で長時間同じ姿勢をとり続けることで、血流が滞りやすくなります。その結果、足の血管に血の塊（血栓）ができる「血栓症」が引き起こされることがあり、これがエコノミークラス症候群と呼ばれる状態です。重症化すると、血栓が肺に詰まり肺塞栓などを引き起こす可能性もあるため、こまめなストレッチや適度な水分補給を心がけることが大切です。

腰痛

長時間の座り姿勢は、腰に大きな負担をかけます。特に、シートの形状が合わない場合や、適切な姿勢を維持できていないと、腰にかかる負荷が増大し、慢性的な腰痛に悩まされることになります。また、血行不良によって筋肉が硬直し、痛みが悪化することもあるため、定期的な休憩や軽いストレッチを取り入れることが重要です。

不眠症

タクシー運転手は、シフト制や隔日勤務など不規則な生活リズムを強いられることが多く、睡眠の質が低下しやすい職業です。特に、夜間勤務が続くと体内時計が乱れ、眠りが浅くなったり、日中に強い眠気を感じたりすることがあります。良質な睡眠を確保するためには、就寝前のスマートフォン使用を控えたり、一定の時間に寝る習慣をつけたりする工夫が必要です。

うつ病

ストレスやプレッシャーが大きな要因となり、タクシー運転手の中には精神的な負担を抱える方も少なくありません。乗客からのクレーム対応、売上に対するプレッシャー、長時間の孤独な業務などが積み重なることで、気づかぬうちに心のバランスを崩してしまうことがあります。適度な運動や趣味の時間を確保し、ストレスを発散できる環境を整えることが大切です。

ストレスについてはこちらの記事もご覧ください。
「タクシー運転手が抱えるストレスとは？おすすめのストレス解消法も紹介」

生活習慣病

運動不足や偏った食事、喫煙、過度な飲酒といった生活習慣の乱れは、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病につながります。これらの病気が進行すると、心臓や血管にダメージを与え、最悪の場合、脳卒中や心筋梗塞といった生命に関わる疾患を引き起こす可能性があります。バランスの取れた食事を意識し、適度な運動を取り入れることで、生活習慣病のリスクを抑えることが大切です。

今からできる予防法

タクシー運転手は長時間の運転による運動不足や不規則な生活になりがちですが、少しの工夫で健康リスクを軽減できます。ここでは、日常生活の中で実践しやすい予防法を3つ紹介します。

規則正しい生活を送る

睡眠や食事の時間を決め、なるべく一定のリズムで生活することが大切です。勤務の影響で夜間の睡眠が乱れやすい場合でも、休みの日に寝すぎないよう気を付けましょう。体内時計を整えることで、疲労がたまりにくくなり、病気の予防につながります。

適度な運動をする

長時間運転していると、どうしても運動不足になりがちです。仕事の合間にストレッチをしたり、自宅で筋トレを取り入れたりすることで、血行を促進し、腰痛やエコノミークラス症候群の予防になります。短時間でも体を動かすことを習慣にすると、健康維持に役立ちます。

バランスの良い食事を摂る

タクシー運転手は外食が多くなりがちですが、栄養バランスを考えることが重要です。コンビニ弁当を選ぶ際も、野菜や魚、果物を意識的に取り入れ、偏った食生活を避けるようにしましょう。健康的な食事を心がけることで、生活習慣病のリスクを減らせます。

まとめ

タクシー運転手は、長時間の座り姿勢や不規則な生活リズムにより、さまざまな健康リスクにさらされています。しかし、規則正しい生活や適度な運動、バランスの取れた食事を意識することで予防が可能です。日々の生活に少しずつ健康習慣を取り入れ、無理なく続けられる工夫をしていきましょう。