一般企業を退職してからタクシー運転手になろうと思うけれど、年金はどうなるんだろう?―そんな心配をしている方もいるでしょう。今回は、タクシー運転手が年金を受給しながら働く際のポイントについて解説します。
タクシー運転手は年金を受給しながら働ける?
タクシー運転手は、65歳以上で年金を受給しながら働くことができます。多くのタクシー会社では、定年後も継続して雇用する制度を整えており、年金と給与をあわせて受け取ることで安定した収入を確保できます。
タクシー業界は人手不足が続いているため、シニア世代の採用に積極的です。経験豊富な運転手は接客スキルも高く、会社にとって貴重な戦力となります。
また、体力面でも自分のペースで働けるため、無理なく長く続けられる仕事として人気があります。年金だけでは生活が不安な方や、働きがいを持ち続けたい方にとって、タクシー運転手は理想的な選択肢といえるでしょう。
実際に、多くのタクシー会社では60代、70代の運転手が現役で活躍しています。勤務時間や日数を調整できる柔軟な働き方が可能なため、健康状態やライフスタイルに合わせて無理なく収入を得ることができます。
タクシー運転手が年金を受給しながら働く場合の注意点
年金を受給しながらタクシー運転手として働く際には、いくつかの注意点があります。制度を正しく理解して、計画的に働くことが大切です。
月収が一定金額を超えると年金が減額される
60歳以降に老齢厚生年金を受け取りながら働く場合、「老齢厚生年金の月額」と「月給・賞与(直近1年間の賞与の1/12)」の合計額が一定の基準を超えると、年金が減額される仕組みがあります。
2025年(令和7年度)は支給停止調整額が51万円、2026年(令和8年度)は62万円に引き上げられます。つまり、月収がこの金額を超えた分だけ、年金が減額されることになります。タクシー運転手の給与は歩合制が多いため、月によって収入が変動しやすい点に注意が必要です。稼ぎすぎると年金が減ってしまうため、年間の収入バランスを考えながら働くことをおすすめします。
ただし、65歳以上になると在職老齢年金の減額基準が緩和されるため、より多くの収入を得やすくなります。自分の年齢と年金受給額を確認しながら、最適な働き方を検討しましょう。
出典:厚生労働省「在職老齢年金制度の見直しについて」
70歳を超えると原則厚生年金に加入できない
70歳を超えると、基本的に厚生年金に加入する資格を失います。そのため、70歳以降は厚生年金保険料の負担はなくなりますが、新たに年金の加入期間を増やすことはできません。
ただし、国民年金については75歳まで繰り下げて受給することが可能です(昭和27年4月1日以前生まれの方、または平成29年3月31日以前に老齢基礎年金・老齢厚生年金を受け取る権利が発生している方は70歳まで)。
繰り下げ受給を選択すると、受給開始を遅らせた期間に応じて年金額が増額されるため、長く働ける方にとってはメリットがあります。繰り下げ受給は1か月ごとに0.7%増額されるため、計画的に活用すると将来の年金額を大きく増やせます。
まとめ
タクシー運転手は年金を受給しながら働ける魅力的な仕事ですが、月収によっては年金が減額される点や、70歳以降の厚生年金加入資格に注意が必要です。自分の年齢や受給額に合わせて働き方を調整することで、年金と給与の両方をバランス良く受け取れます。
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